何週間ぶりだろうか。ちょうどプレミアム期限の切れた記事もあったので。


Legacy Jund
Reid Duke
1/17
http://www.starcitygames.com/article/25523_Legacy-Jund.html


先週の記事で僕は、どのフォーマットでもJundを選択するメリットがあるということを書いた。今週は、レガシーのJundについてもう少し詳しく書いてみようと思う。


JundReid Duke 0th Place at Test deck on 1/20/2013
Legacy

Creatures (15)
3 Bloodbraid Elf
4 Dark Confidant
4 Deathrite Shaman
4 Tarmogoyf

Planeswalkers (4)
4 Liliana of the Veil

Lands (24)
1 Forest
1 Mountain
1 Swamp
3 Badlands
2 Bayou
4 Bloodstained Mire
1 Taiga
4 Verdant Catacombs
4 Wasteland
3 Wooded Foothills

Spells (17)
1 Sylvan Library
3 Abrupt Decay
4 Lightning Bolt
3 Hymn to Tourach
1 Life from the Loam
1 Maelstrom Pulse
4 Thoughtseize

Sideboard
1 Nihil Spellbomb
1 Pithing Needle
1 Bloodbraid Elf
1 Chains of Mephistopheles
3 Engineered Plague
1 Ancient Grudge
3 Pyroblast
1 Umezawa’s Jitte
3 Duress


明日レガシーのイベントがあるとしたら、僕はこのリストを持ち込むね。このリストはバランスが良く、これと言った対策カードも存在せず、使用者が多いデッキの中ではDredge・Belcher・Burnを除いて苦手なデッキが存在しないからね。



クリーチャー
Deathrite ShamanとTarmogoyfの2つは、今のレガシーで最も使われるクリーチャーになっている。同じマナコストで探す限り、この2つのクリーチャーに比肩するものは見つからない。
言うまでもなく、このどちらもデッキに4枚ずつ入る。でも、サイドボード後はこの2つの枚数を減らしてもいい(DeathriteよりもTarmogoyfを減らす方が多い)けれど、このどちらも幾分墓地に依存するということは留意しなきゃいけない。

2か月前にJarvis Yuと共同でBUG Midrangeを調整し始めた際に、レガシープレイヤー達がどうしてDark Confidantのことを忘れてしまったのか、その理由を理解することはできなかった。
このカードはモダーンで最も影響力があるカードで、最高のカードのうちの1つだ。レガシーではもっと優れていると言ってもいい。モダーンよりも、使用されるカードの平均マナコストが低く、ライフのゲームへの関与度が低く、カードアドバンテージ源が少ないからね。
最も簡単かつ直接的に勝利に結び付くという意味で、僕はDark ConfidantこそがレガシーJundにおける最高のクリーチャーだと言おう。Thoughtseizeを利用してDark Confidantを序盤から君臨させ、あとは1対1交換を続けて対戦相手が崩れ落ちるのを待とうじゃないか。

Bloodbraid Elfはマナカーブの頂点として最高のカードだけど、それ以上のカードじゃない。レガシーでは、ほぼ全てのデッキが3ターンキルかWastelandでの妨害を仕掛けてくるため、初手に4マナのカードが複数枚あるのは望ましいことじゃない。でも、このBloodbraid Elfだけで対戦相手のプレインズウォーカー、特にJaceの脅威を著しく減少させることができる。
Bloodbraidは決して悪いカードなんかじゃなく、僕はサイドボードにミラーマッチなどの消耗戦やメインデッキの多くのカードが役立たずになるようなマッチアップのための、4枚目のBloodbraidを用意した。
良い例がMiraclesで、Jundのゲームプランに立ちはだかることになるRest in PeaceやRelic of Progenitusに対して、墓地依存度を下げるのに一役買ってくれる。

Bloodbraidがサイドボード後のゲームでより活躍するのには2つの理由がある。1つ目は、問題となるようなマッチアップにおいて、デッキが効率的になる(優れたデッキになる)ためで、続唱は有効なカードをめくることになる。2つ目は、お互いが除去の枚数を増やすことでゲームが長引くためで、勝利を決定づけるようなより強力でより高コストのカードをプレイする機会が増えるんだ。



デッキに入っていないカードについて
Scavenging Oozeは、レガシー2マナクリーチャー最強の座をTarmogoyfと争っている。Oozeの方が優れているデッキもあるけれど、Jundはそういうデッキじゃない。
Jundは2ターン目から5ターン目ぐらいまでマナを使い切るようにできている。場に出た次のターンに4点以上のダメージを与えられるということは、ゲームの行方を即座に決するカードパワーがあると言って良い。
Oozeはしばらく2/2のままで、活躍し始めるまではLightning Boltに対しても弱い。Jundに追加の2マナクリーチャーが必要なら、4枚のTarmogoyfに加えて1枚のOozeをデッキに入れられると思うけど、でも実際にこのデッキに必要なのは、ゲームに対して大規模で即効性のインパクトをもたらすわけではない、別の2マナのカードなんだ。

Grim LavamancerはGP Denverで使ったデッキに2枚入れていたけど、この時にはこのカードがこのデッキを選択する大きな理由だった。でもこのカードは期待外れだった。
RUG Delverに対して有効だろうと思っていて、1ゲーム目こそ機能したものの、サイドボード後はDelverに対してはPyroblastとLightning Boltという回答があり、LavamancerはTarmogoyfとMongoseに対しては力不足だ。
そしてLavamancerは場に出す土地の決定を面倒にする。基本土地のMountainでは重要なカードの多くがキャスト不可能で、かと言って1ターン目にデュアルランドをフェッチするのはあまり都合が良いとは言えないからだ。

さらに、Lavamancerを入れると墓地に依存するカードが増えることになるため、Rest in Peaceが場に出ている状態での機能性を他の2枚の墓地依存カードと見比べることにした。
LavamancerはMerfolk相手には優れたカードだけど、Merfolkは下火だし、そもそもこのデッキにとってMerfolkはお客さんだしね。
LavamancerはPat Coxが準々決勝でElvesを倒すために役立ったけど、それでも僕はこのカードを抜くか、少なくともサイドボードに落とすことが正しいと思っている。



エンジンとなるカード
Sylvan Libraryはクリーチャー除去で排除されないDark Confidantみたいなものだ。このカードはライフを攻めてこないデッキに対しては、ゲーム中ずっとコスト無しで起動できるSensei’s Devining TopにAncestral Recallがついてくるような、そんな理不尽なカードなんだ。
アグロデッキとの対戦でさえ、マナフラッドやマナスクリューへの保険となり、長引くゲームを自分の側に引き寄せてくれる。
LibraryはMiraclesやStonebladeに対して最高のカードの1つで、きっとサイドボードに2枚目を置くかどうか考慮することになると思う。

DenverではサイドボードにLife from the Loamを入れていて、一番サイドインされたカードでもある。フェアなデッキならどんなデッキに対しても、このカードでゲームの最も重要な部分の1つを完全に支配することができる。
WastelandとLoamを引いたら、相手のゲームへ関与する能力を劇的に減少させ、ディスアドバンテージを埋めるチャンスを奪うことができる。
フェッチと組み合わせるだけでも、対戦相手がこちらをマナスクリューに陥らせることは不可能になり、自分は必要な時にいつでも4マナに到達することができ、Lilianaで捨てるカードに事欠かなくなる。

Liliana of the Veilをエンジンにカテゴライズするのが適切かどうかはわからない。と言うのも、このカードはアンフェアなリソース供給ではなくお互いのリソースを絞り上げる方向に作用するからだ。
それでも、Lilianaでゲームの状況を固定することができ、アグロ・コントロール・コンボの全てに対して活躍するカードだ。
防御に回ればEdict効果が被覆・呪禁・プロテクションクリーチャーに対して除去として機能し、攻撃に回れば相手のリソースを奪いゲームに復帰するチャンスを取り除くことができる。



除去と手札破壊
どのカードも目的がはっきりしているため、個々のカードについての説明は省く。でも、Jundは1マナのスペルが不足しがちで2マナのスペルが過剰だということは、触れておいても良いかな。
そのために、ゲーム中に1枚は引きたいカードであるにもかかわらず、Hymn to TourachとAbrupt Decayは3枚ずつしか採用されていない。特に、Hymnを複数引いてしまうと動きが鈍くなってしまうからね。

Thoughtseizeは、Mono-Red Burn以外が相手なら単体手札破壊の中では最高のカードだ。そして追加の手札破壊はコンボとMiracles相手に入れるため、サイドボードではDuressが最高の手札破壊だ。
5枚目の単体手札破壊をメインデッキに追加するなら、Inquisition of Kozilekになるだろうね。

Maelstrom Pulseはそれほど魅力的じゃないけれど、Jundに対して最も有効と言ってもいいLingering Soulsに対して効果的だ。
とても多くの2マナが入っているこのデッキだと、3ターン目に2マナのカードをキャストして1マナ余ってしまうという事も多いので、Pulseの3マナという重さが問題になることはほとんどない。
Stonebladeとの対戦では、Lingering Souls・Jace・状況によってBatterskullを処理できるため、普通に強力だ。

気付いたことを書いておこう。1年に1回ぐらいの割合で、サイドボードにPyroblastの無いデッキでイベントに参加することがある。そしてそれと全く同じ割合で、2度と同じことはすまいと誓う。
PyroblastはForce of Willより優れ、Thoughtseizeより優れ、Counterspell・Daze・Spell Pierce・Flusterstormより優れ、そして思い浮かべることができるどんな妨害スペルよりも優れている。
Pyroblastはレガシーで最高のサイドボードカードで、これこそがBUGやEsper BladeではなくJundを選択する理由でもあるんだ。

余談だけど、続唱でめくった際に青いパーマネントが場になくてもキャストできるため、Red Elemental BlastよりもPyroblastを採用するべきだ。
Pyroblastなら青くないパーマネントを対象に取れ、何も効果は起きないものの墓地に行くため、Deathrite ShamanやTarmogoyf(そしてデッキに入っていればGrim Lavamancerも)の役に立つから。



マッチアップとサイドボード
BUG
BUGとJundは同じカードを使っているため、必然的に接戦となる。片方が相手よりも良質のドローに恵まれれば、そっち側が勝つことになる。しかしこの擬似的なミラーマッチでは、赤いカードの方が青いカードより優れている。
特に、相手のDeathrite ShamanとDark Confidantに対して1マナで対処する手段があるということが、序盤の捌き合いで優位に立たせてくれる。
Bloodbraid ElfはJaceより信頼できるカードで、プレインズウォーカー同士の直接対決を圧倒的有利にしてくれる。
Brainstormは7ターン目にトップデッキするなら強力なカードだけど、初手にあった場合にサイクリングとして使いたくなってしまうこのマッチアップでは、序盤に最適なプレイを探すことがとても重要で、Brainstormのトップデッキはそれほど気にしなくていい。
サイドボード:
+1 Bloodbraid Elf
+1 Pyroblast
+1 Nihil Spellbomb(相手がLoamやSnapcaster Mageを入れてないと確信できたら、3ゲーム目に抜いてしまって良い)
-3 Thoughtseize

Shardless Agent型に対しては、
+2 Pyroblast
+1 Chains of Mephistopheles
-1 Thoughtseize
-1 Hymn to Tourach
-1 Maelstrom Pulse

原則として、コンボじゃないデッキ相手に後手の場合はHymnを減らしてしまって良い。僕は先手なら1枚も減らさない。


Jundミラー
タフな消耗戦になる。Liliana戦に勝つこと。
サイドボード:
+1 Bloodbraid Elf
+1 Umezawa’s Jitte
+1 Nihil Spellbomb
-3 Thoughtseize


Storm
テンパイハンドには勝ちようがないけど、マッチ全体では悲観するほどじゃない。サイドボード後はJund有利で、先手ならなおさら。
サイドボード:
+3 Duress
+3 Pyroblast
+1 Chains of Mephistopheles
+1 Bloodbraid Elf
+1 Nihil Spellbomb
-1 Life from the Loam
-2 Tarmogoyf
-3 Lightning Bolt
-3 Abrupt Decay

様々な角度から攻めることに尽きる。序盤の数ターンを確実に生き延びるためには手札破壊が必要。しかしLiliana・Chains・Spellbomb・Wasteland・PyroblastがあればStormプレイヤーを勝利させないことができ、相手が手札を再構築できないようにゲームを通してリソースを攻撃し続けることが必要。


Esper Stoneblade
BUGと同じで、ドローが強かった方が勝つような接戦。他も同じで、Jund側のカードの方が効果的で、より早くプレッシャーをかけられるため有利。
1ゲーム目はLingering Soulsのトークンが並び始める前にボードの優位を築いておきたい。
サイドボード:
+2 Pyroblast
+1 Bloodbraid Elf
+1 Ancient Grudge
+2 Engineered Plague
-2 Liliana of the Veil
-1 Abrupt Decay
-2 Lightning Bolt
-1 Tarmogoyf

Lingering Souls・Stoneforge Mystic・Snapcaster Mageが確実に入っているため、このマッチアップでは単体除去に頼り過ぎてはいけない。
Stoneforgeに仕事をさせてはならないが、除去の代わりにサーチされたカードに対してThoughtseizeやAncient Grudgeを使う事ができる。
サイドボード後は、必要な回答全てがデッキに入るため、Dark ConfidantかBloodbraid Elfで一度優位を築けば、そのまま押し切ることができる。

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